SESAME4(スマートロック)を買いました
知人に「スマートホームしてるのに、スマートロックが無いとは!」と言われてしまいました。むむむ。
なんだかHome Assistantとの連携もあまりなさそうですし、うっかりするとセキュリティホールに…なんて心配もあって等と言い訳しながら、導入に二の足を踏んでいました。この年末年始は何処にも旅行することなく、時間もありそうだったので、駄目元で導入してみちゃいますか!
調べてみると最近はいろいろ出てますが、まずはお安くて、HomeAssistantとも連携してそうで(地雷…)、APIとかも使えそうなセサミ(Sesame4, CANDY HOUSE社製)にしてみました。さて、どうなることか。
1. 開封
荷姿
我が家の玄関はツーロックなのでセサミ4 x2、API連携の為のWifiモジュールも購入。宅急便コンパクトに厚さギリギリ(?)で詰め詰めされて届きました。
価格:全部で15,000円ぐらい。スマートロックとしては安いですね。
セサミ4 / SESAME4
箱の中身はこんな感じです。取付用の両面テープは以前のコマンドタブからちょっと強力な3Mのテープに変更になっている様子。
2. 設置
2.1. セサミ設置
うちの玄関の鍵は、こんな感じのツーロックです。
上は一般的なサムターンですが、中心が少しずれています。下はOpnus Patanteですね。(パタンて倒れるサムターン。だじゃれ、ですか…)
CANDY HOUSEのページには「ずばっと」は対応する鍵のサイズは載っていません(見つけられないだけ?ちょっとしたサイトの不具合?ググればセサミMini対応の鍵サイズの情報ありますが(セサミMiniとセサミ3/4とはサイズは同じ))
jp.candyhouse.co (以前、貼っていた「アダプターリクエストサイト」はリンク切れ?いや認証必要なんだ…)
この「アダプターの依頼はこちらから」のサイトの情報を基にすると
【対応可能な鍵の寸法】
- 鍵の土台+サムターンの高さ : 17mm~63mm
- 鍵のサムターンの厚さ : 20mm以下(最少は?)
- 鍵のサムターンの高さ:5mm以上
土台+サムターンの高さがこれ以上なら、本体の嵩上げのアダプタが必要になりますし、サムターンの高さ(実際にサムターン金具と重なる高さ)が足りないとか、形が変な場合はサムターンに被せる形のアダプタが必要になりそうです。今はひとつ600円(送料込み)でCANDY HOUSEが作ってくれるので、ふつうはお願いした方が良いかと思います。
今回うちのケースでは、上のサムターンは、軸がサムターンの下の方(上の方につまみがある=つまみやすい)にあるのですが、セサミは構造上、サムターン金具が下の方にズレるので(サムターンを挟む部分が、機械的無理がかからないようにある程度自由になっている)、重なりが少なく引っ掛かり具合がちょっと弱め。覆いかぶせるアダプタを自作してみました。*1。
下のサムターンは、CANDY HOUSEのサイトにあるように「パタンて」閉まらないように覆いかぶせるアダプタ必要です。これも自作してみました。*2
(これちょうどOcto PrintとLABISTS X1の接続の調子が悪くなって、上面の成形がおかしい。1,2層分だったので無視しましたが)
セサミ4のサムターン受けパーツのネジをはずして、まずはばらします。
一番外側で、受けパーツを一番上にして組み上げ、真ん中にアダプタを置きます。
冬場でドアは冷たくなっているので、ドライヤーなどでドアとセサミ4の両面テープを少し温めてから、ぎゅっと押し付けて固定します。暗くて申し訳ないですが、仕上がりはこんな感じ。
2.2. Wifiモジュール設置
WifiモジュールはBluetoothでしか交信できないセサミ4とネットとの仲介をする機器です。したがって、セサミとBluetooth接続できる距離に設置する必要があります。が、だいたい玄関にはコンセントがないものです。ううむ、家を建てる時もそこまでは考えませんよね。*3
ということで、だいたいの人は玄関の近くにあるトイレのコンセントを使うようです。が、そこにも罠が。Bluetooth等の直進性の高い電波は水の吸収が良いようで、セサミとWifiモジュールの間に水のタンクや配管の有り無しが安定動作に結構効いてくるとの話もあります。
うちの玄関は写真左側にあります。よかった、水回りの逆側だ。
3. アプリ設定
3.1. アプリ導入
とりあえず下記アプリをインストールします。*4
play.google.com
3.2. ユーザ登録
下記手順に従ってユーザ登録。 ameblo.jp
- アプリの右下の「自分」から「ログイン/登録」でユーザ登録へ。
- メールアドレスを入力するとCANDY HOUSEから4桁の認証コードが届くので、それを入力して登録完了。
- メールアドレスになっている表示名部分を、適当なユーザ名に変更。
3.3. セサミ4のアプリへの追加
- アプリを入れたスマホのBluetoothをOnに。
- セサミ4とBluetooth接続できる距離(2~3mぐらいがお勧め)でアプリ「セサミ、ひらけゴマ」を開く。
- 右上の「+」の「新規デバイス」で発見されたセサミをクリック。
- 設定画面ですることと言えば、まずは「セサミの名前を変更」で名前の変更。
- 次に「角度の設定」で開閉位置の登録。
3.4. Wifiモジュールの設定
基本、下記手順に従ってすすめる。
jp.candyhouse.co
- 設置でWifiモジュールの設置まで完了していると思うので、アプリを入れたスマホのBluetooth, WifiをOnに。
- アプリ「セサミ、ひらけゴマ」を開いて、右上の「+」の「新規デバイス」からWifiモジュールを追加。
- Wifiの情報(SSIDやパスワード等)を登録
- 「セサミを追加」でBluetoothで繋がっているセサミを追加
- (Androidの手順) 2つある鍵を一括で開閉できるようにするには、セサミ設定画面の「ウィジェットと手ぶら解錠」をオンに(その下の「手ぶら解錠」はオフのままで結構)。
- これでウィジェットに「Lock All」「Unlock All」のボタンが表示されるようになります
4. NFCタグ対応
手ぶら解錠はGPSを使うので、ちょっと信頼性に問題あると思っています(そのうち試してみたいとは思いますが…)。NFCでセサミアプリを呼び出して、解錠・施錠を行う事ができるらしいので、そっちを試してみたいと思います。
下記記事でも使ったように家にはNFCタグの在庫は沢山あります。
maky-ba.hatenablog.com
丸形NFCタグ
セサミ3にはおまけでNFCタグが付いていたらしいのですが、セサミ4は価格を抑える為に、あまり使われてなさそうなNFCの付属を止めたようです。個人的には手元にNFCタグがあるので問題なし。20枚ぐらい纏め買いして1枚30~50円です。書き換え*5て使いまわしもできます。
磁気エラー防止シート
金属面にNFCタグを貼り付けるとうまく読み取れないのですが、だいたい扉って金属…。そんなときにはこれ。Felicaとかのエラー防止ですが、NFCも似た技術なのでこれで金属面のダークサイドの影響を遮断!
どこかは忘れましたが、百均で購入。最近なかなか見当たりませんが、2枚セットで売っている百均もあるとか。探してみよっと。
- まず磁気エラーシートを30mm x 30mmのサイズに切ります(この丸形は直径25mm)。
- 光沢紙に扉に近い模様や鍵のマークを印刷(写真は35mm x 35 mmで作成)。
- 両面テープで光沢紙とNFCタグを貼り合わせてさらに磁気エラーシートの裏側にも両面テープを貼って扉に貼り付ける(ううむ、ちょっと小汚くなったな)
これでNFCタグ側の準備は完了です。
次はスマホ側/アプリ側の設定です。
- セサミ4の設定画面でNFCの項が「NFCタグにかざして設定する」になっていることを確認してNFCをかざす
- NFCを読み取るとNFCのIDが書き込まれる
⇒ - これをもう一つのセサミ4の設定画面で繰り返す(うちは2個同時に解錠・施錠してもらわないといけないのです)
これで玄関のそとでスマホをNFCタグにかざすと「ガシャコン」と音をたてて解錠してくれるようになりました。めでたしめでたし。
【残念ポイント その1】
下記に示すように、ウィジェット経由で鍵を開けるのと、NFCで開けるので手間はたったの1つしか短くなりません。まあ、冬なので手袋していると画面をポチポチ触るのも大変かもしれませんが(あ、手袋していると指紋で解除できない…)。
アプリ解錠 | NFC解錠 |
---|---|
スマホを取り出す | スマホを取り出す |
ロック画面を解除 (指紋・顔認証) |
ロック画面を解除 (指紋・顔認証) |
スワイプしてウィジェットを表示 | NFCタグにかざす |
「Unlock All」ボタンをクリック | 解錠! |
解錠! |
【残念ポイント その2】
iPhoneなら「施錠用NFC」「解錠用NFC」と分けることが出来るようなので、とびらの内側には施錠用、外側には解錠用とうまい具合に設置できるような気がしますが、残念ながら私が使っているのはAndroid(Pixelです)なので、「解錠・施錠」のトグル動作をするNFCしか設置できません。ちょっ残念。
上の表の様に1ステップ短縮!とか喜んでドアを開けようとすると、実は既に開いていて(既に誰か家に居て)、逆にしっかり鍵を閉めてしまって「ガギッ」と開かなくて残念なことになったりも。
どうだろう、しばらく使ってみて考えます。
5. Home Assistant(挫折)
さて下記のインテグレーションがあるのは確認してあるので、Home Assistant連携に取り組もうかと思います。
www.home-assistant.io
お?なんだかうまくいかないぞ。
えっとなになに?
SESAME The Sesame Smart Lock integration was introduced in Home Assistant 0.47, and it's used by 31 active installations.
ううむ、昔にトライした人たちがいたってことかな。現在のアクティブインストールが31だとまあ、きっと最新のSESAME4を使っている人ではないでしょうね。
ということで、Home Assistantは断念。APIは公開されているしpythonのモジュール(pysesame3)もあるので地道にコーディングとかすれば出来そう。それはまた後ほど。
6. おわりに
残念ながら【Home AssistantでDIY Smart Home】の記事にはできませんでしたが、まあ「ガシャコン」と言いながらドアの鍵が開閉するのは見てて楽しいので、よしとしましょう。
*1:セサミへの機械的負荷を下げるためにも、餅は餅屋ということで、CANDY HOUSEにお願いした方が良いと思う。今回は年末年始で待ちきれなかったので自作しましたが。
*2:こちらも「アダプターの依頼」の例にもあるので、CANDY HOUSEにお願いすると素敵なのを作ってくれるはず。
*3:各部屋にLANの口を!とは叫びましたが…
*4:セサミminiユーザが「対応するアプリがない!」と叫んでいたり、「手ぶら解錠がダメ」と叫んでいたりするので、アプリをインストールするのに、ちょっとためらいますね。手ぶら解錠って、GPS含むスマホの位置情報を基に設定したゾーンに入ったら作動というやつですよね。スマホの位置情報の更新ってバッテリー消費を抑える為にそれほど頻繁に行われない気がするので、私はまったく期待していません。
*5:今回は関係ありません。セサミアプリはタグのIDだけを認識しています