コモノポリタン

コモノ、デジモノが好きなKomonopolitan住民 (はてなダイアリーからの引っ越しです)

3Dプリントの品質を改善せよ!

LABISTS X1の印刷品質改善

(2021/2/23追記:ホットベッド追記)
(2021/2/18追記:最後の費用リストにUSBカメラと温度計の漏れあり)
 普通、3Dプリンタの印刷品質改善といえば、モーターの交換、基盤の交換とか補強とかでしょうが、我が家で大活躍中のLABISTS X1(別名EasyThreed X1)は1万円の3Dプリンターですので、そこらへんは頑張りません。しかし、冬場はやはり寒いので印刷品質(特に反り、剥がれ)が安定しましせん。そこを何とかしたい。

 部屋を24~27℃ぐらいまで温めると反りとか剥がれはだいぶマシになります。しかし、狭い書斎(兼納戸)とは言えファンヒーターでガンガン温めていると電気代が心配に*1
maky-ba.hatenablog.com
 以前の記事で、3Dプリンタを鳥かごのようなワイヤーラックに収納しました。じっと見ると、簡単に覆いが作れそうな気がしてきました。覆いをつければ3Dプリンター自身の熱で少しは暖かくなるのでは、との検証です。

1. 「覆い」の作成

1.0. 解体

 前回くみ上げたワイヤーラックを一度ばらします。

1.1. 棚板、側面の準備

 PPシート1.2mmをラックの棚板用に切ります。縦横300x300mmで四隅に20x20mmの切り欠けを作ります。ドリルなどで結束バンドを通す穴をあけ、4か所を結束バンドで固定します。これを2枚作ります。
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 PPシート0.75mmを側面用に縦横330x300mmに切り、ラック棚板に結束バンドで固定できるように穴を開けます。これを左右2枚準備します。後ろはプラダンを同じく縦横330x300mmに切ります。まあこれもPPシートで良いと思いますが、ケーブルとか通すこともあるかと思い、穴あけしやすいプラダンにしておきました。
 どうやらLABSTS X1は廃盤?(Easythreed X1はまだありますが)のようなので可愛がる人もいないとは思いますが、まあ備忘録として加工寸法を貼っておきます。
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1.2. ラックの組み立て

 ジョイントラックは、ポールの筋に固定部品をぱちんと嵌め込んで、そこに棚板を差し込んで、ゴムハンマーで(そっと)ガンガン押し込んで固定してゆきます。一番下がPPシートなしの棚板、少し開けてPPシート有棚板を嵌めて、さらに30cmほど上にPPシート有棚板を組付けます。  次に一番上の棚板の側面を使ってPPシート側面とプラダン背面を結束バンドで固定します。
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(すでに組み上げ済みの写真しかありませんでした…)

 一番下の段には前回同様にコントローラとOctoPiを入れたRaspberry Piを格納します。前回の高床式をやめて*2、ここを2段にした理由は、もし覆われた部分の温度が上がるなら、基盤部分は熱に弱いので外だししておきたく。本当はモーターも外だししたいのですが構造上無理。高床ユニットと固定していた両面テープはちょうどいいので床板に固定するのに利用しました。
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 USBカメラも前回同様に一番上の棚に結束バンドで固定します。逆さまにすると色々と面倒なので上下が正しい向きになるように固定します。フロントドア(?)はA3の硬質カードフォルダが透明でちょうどよい大きさだったので、手持ちで余っていたマグネットをセロテープで留めてラックにくっつくようにしました。そのうち、蝶番を3Dプリントしたいな。
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1.3. テストプリント

 15℃ぐらいの室温で覆いをして準備すると、内部は20℃ぐらいにはなりました。左が15℃の室温で印刷したもの、右が覆いをして20℃にぐらいになって印刷したもの。
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 ううむ、惜しい。マグネットを入れる穴が、右のほうが大きい(=床からの反りが小さい)ので改善傾向にはありますが、それでもやっぱり反るねぇ。
 室温を20℃台後半まで上げればかなり良い感じになるのはわかっているのですが…暖房の風を直接導入??

2. ホットベッド導入

 ええい!こうなったら禁断のホットベッドを導入してやる! ja.aliexpress.com
 1月上旬に発注し、しばらくすると「荷物はキャンセルされました」なんて表示されたりしてドキドキしましたが2月上旬に無事到着しました。

2.1. ホットベッド組付け

 印刷台の4本のねじとスプリングを外し(下の写真の左上がこれまでの印刷台)、下のホットベッド(下の写真は裏側)を代わりに組付けます。
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 これも電源スイッチがないので*3、やはり電源スイッチ付きのコンセントをかませます。
 今回使ったホットベッドは温度センサーとかついていて一定の温度になるようになっていますが、温度設定や、いまのホットベッドの温度とか外部から知る由もありません。したがって今回、温まっているかをコロナ対策で購入した下記のXiaomi電子体温計を使って確認してみます。一応、表面温度計機能がある、らしいので。
https://ja.aliexpress.com/item/4001238084528.html?spm=a2g0s.12269583.0.0.31893b91kv9Godja.aliexpress.com  左側がスタート少し後でちょっと暖かくなっていますが、電源On時点でだいたい18℃程度で、5、6分後(右側)で40数℃まであがりました。まあ50℃ぐらいまでしか上がらないホットベッドとのことなのですが、こんなもんでしょうか。
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追記(2021/2/23)
3Dの覆いの一番下の横に本体(アダプタ?)を置いていたので気が付きませんでしたが、「3Dプリンターで作りました!」と言わんばかりのクオリティの白い本体に温度が「ぼんやり」と表示されているのに今更ながら気が付きました。しかし読めない…下記は多分47.?度?41.?度かな…。まあ40度台ということはわかります。右上の赤いポッチ状の光はヒーターがオンになっている印、だと思う。絶賛温め中!。まあ、もう少し何とかならんのか…
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2.2. テストプリント2

 さすがです!まったく反りなく印刷できました。
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 冬はやはり(ぬるい程度(写真右で48℃)でも)ホットベッドは必需品なのですね。

3. 最後に(費用リストも)

 ということで、現在のマイ3Dプリンターは下記の姿になっています。
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 これまでにかかった費用を下記に纏めてみます。

品名 個数 購入先 値段(参考) 備考
■本体
 LABISTS X1 1 Amazon 9,180円 販売終了?
 X1用ホットベッド 1 Aliexpress 2.727円
 WiFiスマートプラグ
 TP-Link / HS105
2 Amazon 3,998円 電源(X1, Hotbed)遠隔Off用。2個セットで購入
 USBカメラ (baffalo)
 (BSWHD06MBK)
1 Amazon 1,000円 120万画素のしょぼいやつ。2/18追記
 Xiaomi温湿度計
 (LYWSDCGQ/01ZM)
1 Aliexpress 1,111円 3個3,333円。送信頻度が高いので丸形使用。2/18追記
■OctoPrint
 Raspberry Pi 3B+ 1 Amazon 5,138円
 Smraza Pi3Bケース
 電源アダプタ
1 Amazon 1,999円
 microSDHC 16GB MLCフラッシュ 1 Amazon 1,980円
■フィラメントボックス
 密封容器 5.5L 1 ダイソー 330円 大きめの店にしかない様子
 608ZZベアリング 4 Amazon 200円 20個999円。まあ格安なので回り具合はそこそこですが。
 ストレート空気継手
 ナイロンチューブ
各1 Amazon 300円 チューブ2x4mm x2Mが2本、継手2種(M6, M10)各4個の
セットで1,180円
 Xiaomi温湿度計
 (LYWSD03MMC)
1 AliExpress 381円 6個2,286円。
 M6ナット 1 金物屋 100円 (道具箱に入っていたので価格不明) 多分ネジ・ナットのセット数個で100円?
 M3x10ネジ・ナット
 (トラス頭)
2 金物屋 30円 8個116円
 M3x10タッピング
 トラス
8 金物屋 80円 18本181円
■ジョイントラック
 ジョイントラック棚Ⅱ型
 (30cm x 30cm)
3 ダイソー 990円 百均だけど300円商品。前回に棚1枚追加。
 ジョイントラック固定部品
 (4個組)
3 ダイソー 330円
 ポール(長)
 (47cm)
4 ダイソー 440円 47cmを買っておいてよかった
■覆い
 PPシート両面つや消し1.2mm
 (300x470mm)
2 ダイソー 220円 底板用
 PPシート両面光沢乳白0.75mm
 (390x550mm)
2 ダイソー 220円 側面用
 プラダ 1 キャンドゥ 110円 後背用
 A3硬質カードケース 1 キャンドゥ 110円 フロント用
 マグネットM 4 ダイソー 110円 4個1セットです
■その他
 結束バンドS 適量 百均 110円 一袋120本入ですので
十分足ります
 両面テープ 適量 百均 110円
合計 31,304円

 百均も積極的に活用しましたが、3万円強3万円弱(2/18修正)かぁ。とりあえず改造(?)はこれまでにして、ガンガン使って元を取るぞ。

*1:いまさら、な気もします。小型セラミックファンヒーターを買う前に気が付け、と言いたい…

*2:前回頑張って高床部品を3Dプリントしましたが、用済みに。

*3:スイッチ回路ももったいないのがLABISTS X1/Easythreed X1の基本ポリシーなのか…。しかも本体部分はいかにも3Dプリンタで作りました、というクオリティ…むむ。